INTERVIEW

住民たちが守る、
日本一の花桃の里

花桃の里づくり委員会 委員長/天魚パークランド店主

澁谷 久利さん

阿智村一帯は「日本一の花桃の里」と呼ばれています。桃源郷とも称される「花桃の里」について、花桃の里づくり委員会委員長の澁谷久利さんに話を聞ききました。

地域住民が5000本の花桃を管理

阿智村月川温泉周辺には約5000本の花桃が植えられています。これらの花桃は、地区住民による「花桃の里づくり委員会」を中心に、住民全員で、年間を通じて植樹、草刈り、剪定などの管理が行われています。開花時期には、約20万人もの来場者が訪れます。手間のかかる作業ですが、皆さんが「きれい、美しい」と言ってくださるのが、励みになりますね。

月川温泉郷は30本の花桃がはじまり

阿智村の花桃のはじまりは、電力王として知られる福沢桃助が南木曽に植えた花桃の木が清内路に伝わったといわれています。月川温泉の花桃は、渋谷秀逸さんが1991年に温泉施設の周辺に30本の花桃を植えたのが始まりです。数年かけて川沿いに約800本を植え、1998年頃にはきれいな花を咲かせるようになりました。

標高に沿って見ごろが移動

花桃は、紅白、ピンクの3色の異なる花をつけるのが特徴です。1輪の花でも、花びらによっても色が異なったり、斑入りになったりして、花の色の仕組みははっきりとはわかっていないようです。そこが何とも魅力的です。阿智村では、標高に沿って見ごろが移動していくのも特徴です。村内で1か月近く花を楽しめるは、住民にとってもいいものです。

花桃の開花時期は生活道路が渋滞してしまう日もあるといいます。地域がパンクしないよう、さらに地域への還元など、まだまだ課題は多いと話す澁谷さん。花桃の里は、地域住民の協力によって支えられています。

花桃まつり 4月中旬~5月上旬(開花状況によって変更あり)
駐車場 3000台(有料)
期間中は、花桃の苗木や地元農産物、加工品を販売

天魚パークランド
阿智村智里4174-1
0265-44-2230
営業時間 9時~14時30分(受付)
定休日 水・木曜日